高次脳機能障害でも障害年金は受給できる?認定のポイントを事例で解説

交通事故や脳出血、脳梗塞などをきっかけに、「以前と性格が変わった」「仕事でミスが増えた」「約束を忘れるようになった」といった症状が現れることがあります。

このような症状は、高次脳機能障害が原因である可能性があります。

しかし、外見からは障害が分かりにくいため、「障害年金の対象にはならないのでは?」と思われる方も少なくありません。

実際には、高次脳機能障害でも障害年金を受給できる可能性があります。

今回は、高次脳機能障害が障害年金の対象となる理由や認定のポイントについて、事例を交えながら解説します。


高次脳機能障害とは?

高次脳機能障害とは、脳の損傷によって記憶力や注意力、判断力、感情のコントロールなどに障害が生じる状態をいいます。

代表的な症状には次のようなものがあります。

・約束や予定をすぐ忘れてしまう
・仕事の段取りが組めない
・集中力が続かずミスが増える
・感情のコントロールが難しく怒りっぽくなる
・周囲とのコミュニケーションがうまく取れない

このような症状は、身体障害のように外見では分かりにくいため、本人も周囲も障害に気付くまで時間がかかることがあります。


障害年金では「症状による生活への影響」が重要

障害年金では、「高次脳機能障害」という診断名だけで認定されるわけではありません。

日常生活や就労にどの程度支障があるかが重要な判断材料となります。

例えば、

・家族が予定や服薬を管理している
・一人で買い物や金銭管理が難しい
・仕事を続けようとしてもミスが多く、周囲の援助が必要
・対人関係のトラブルが多く就労を継続できない

このような状況がある場合には、障害年金の対象となる可能性があります。

つまり、「歩けるから大丈夫」「手足に麻痺がないから対象外」ということではありません。

見えにくい障害であっても、生活への支障が大きければ認定される可能性があります。


事例:交通事故後に仕事が続けられなくなったケース

40代男性Aさんは、交通事故による脳外傷で入院しました。

身体の回復は順調で歩行にも問題はなく、退院後は職場復帰を目指しました。

しかし、復帰後は以前では考えられないようなミスが続きました。

指示された内容を忘れる、複数の仕事を同時に進められない、感情のコントロールが難しく同僚とのトラブルが増えるなど、業務を継続することが困難となりました。

病院で詳しい検査を受けた結果、高次脳機能障害と診断され、最終的には退職せざるを得ませんでした。

障害年金の請求では、診断書だけでなく、職場でどのような支援を受けていたのか、どのような理由で仕事を続けられなかったのかを丁寧に整理し、日常生活への影響も具体的にお伝えしました。

その結果、障害年金が認定され、生活の不安を軽減することができました。

※上記は実際のご相談をもとにした一例であり、内容を一部変更しております。


まとめ

高次脳機能障害は、外見からは分かりにくい障害であるため、「障害年金は難しい」と思われる方も少なくありません。

しかし、障害年金では病名だけではなく、日常生活や就労への支障の程度が重視されます。

そのため、診断書だけでなく、ご本人やご家族の生活状況、仕事で困っていること、周囲から受けている支援などを適切に伝えることが認定につながる重要なポイントです。

「高次脳機能障害でも障害年金を受給できるのだろうか」とお悩みの方は、一人で判断せず、ぜひ障害年金専門の社会保険労務士へご相談ください。

社会福祉士 島津祥太

障害年金申請代行


社会保険手続き

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